聖は近くにいた店の女性スタッフに声を掛けたが、それほど品数は多くないらしい。敷地内にある専門店を勧められた。
応対してくれたスタッフに七緒が「ありがとうございます」と頭を下げたが、女性は聖から目が離せないようでポーッとしていた。
彼ほど容姿に恵まれていたら、目を奪われるのも当然だ。改めて周囲を見たら、聖はそのスタッフだけでなく大勢の視線を集め放題だった。
「ほら、七緒、行くぞ」
グイッと手を引っ張られ、注目の的である彼の隣に並んだ。
帰る頃にはすっかり夕方。マンションの駐車場に着き、分担して荷物を持つ。
エコバッグを持参していかなかったため、その場でマイカゴやバッグを購入し、その荷物の数は全部で六つにもなる。食材だけならまだしも調理器具もあったため相当な量だ。
「こんなことならカートを返さなければよかったな」
「ほんとですね。でも聖さんがあれもこれもって欲張るからです」



