忘れられない恋

「すいません……」



仁は焦り、謝ることしかできない。



「約束守らないなら、もうあんたら別れんと堪えんよォッ!」



結空のお継母さんは仁を鋭く睨みつける。



「そんな……」



「おかあさん、一ノ瀬も怖がっちゃうんで」



結空の担任の先生が結空のお継母さんを落ち着かそうとする。



「先生は黙っててッ!うちの可愛い娘と淫《みだ》らな行為してェえ!」


仁に詰め寄ろうとするが、

結空の担任の先生が壁になり、

結空のお継母さんは立ち止まった。


仁は何も言い返せることができない。


約束を破ったのは自分達なんだから。



「何か言ったらどうなの?」



「すみませんでした」



「いや、すみませんじゃないのよ。分かる?あんたらは約束を破った」



「はい……」



「悪い噂を聞いたりして、安心して見てられんのよ!」



「あれは……嘘なんですよ」



「約束を破るやつが嘘ォ?はァ?笑わせないでェッ!」


結空のお継母さんは嘲笑い、

見下すようようにして仁を見ていた。



「そんな……」


結空のお継母さんはゆっくりと歩き、

仁の近くまでくる。




少し、怖かった。



何をされるのか不安で……