忘れられない恋

一ノ瀬先輩は今までのことを鮮明に思い返した。


部活動見学に来た私と目が合い、
一目惚れしたこと。

一向にドリブルが上達しない私を遠くから見守っていたこと。

運命に導かれるようにボールが足許に転がってきたこと。



私のことをこんなにも想ってくれてたなんて、

きっと考えすぎが邪魔してたんだ。


私の中に一ノ瀬先輩がいて、

一ノ瀬先輩の中に私がいる。


そんな確かな愛が自信へと変わっていく。



「ッ、あの……私も一ノ瀬先輩が好きです!こんな私で良ければよろしくお願いします」



私は顔を真っ赤染め、照れ笑いを浮かべながらそう答えると、

一ノ瀬先輩は無邪気に喜んだ。



「あのさ……今日から敬語やめようよ。あと呼び方も」


お互いまだ壁を感じ、

少しでも距離を縮めたかったのだろう。

一ノ瀬先輩は私に提案する。



「え?……はい。分かりました」