忘れられない恋

はぁぁぁぁい？








一ノ瀬先輩は少し顔を火照らせ、

私に尋ねてきた。



「え！い、いませんが……」


私は急な質問に驚き、一ノ瀬先輩から目線を外した。



呼び出してこんなこと聞くなんて、もう……

あれしかないよね？



ドキドキ、ワクワク、ウキウキ。

頭の中がパラダイスーー。



私は少し先の未来が見えたかのように、この先の展開を予測してみせる。



きっと、この後、

壁に押し寄せられて壁ドンからの顎クイ、さらには一ノ瀬先輩の顔が私に近づき……（妄想が過激になったため、割愛させて頂きます。大変失礼しました）



「あのさーー、良かったら連絡先交換せん？」



キタァーーーー（心の中でガッツポーズ）



「え！……はい、是非」


私は頷き、持っていた携帯電話を開く。


私は緊張のせいか、少し震えていた。


一ノ瀬先輩も私の携帯電話を見て、

すかさず携帯電話を取り出す。



赤外線送信で連絡先を交換する私たち。



「ありがと。帰ったらメールするね」


一ノ瀬先輩は、照れ笑いを浮かべながら、そう言った。



「……はい」


画面越しに見える一ノ瀬先輩の電話番号とアドレス。

私は顔を真っ赤にしてロボットのように戻って行く。