「何で、落ち込んでんだよ。もっと喜ぶと思ったのに!」



はぁ?喜ぶ?


婚約指輪貰えるものだと思ってたんだから、普通落ち込むっつうの!


それに、私は5歳児じゃありません。




「だって……」



落ち込む私の話を遮るように、仁くんは続けて私に言った。



「クマが付けてる赤いハート見てみ!」



クマについてる赤いハート?



なにやら、確かについてるけど。



私はクマのぬいぐるみから赤いハートを外す。



パカっと開けるタイプで私は何も知らないまま、ハートの箱を開けてみせた。





「えッ!!……ッ」