忘れられない恋

今度は絶対に会ってみせる。


そう言い聞かせ、私はタクシーに乗り込んだ。


運転手に行き先を伝えると、私はタクシーの中で逢えますようにと祈るばかり。



お願いだから仁くん、プロポーズ丘公園に居て!



私はプロポーズ丘公園に仁くんがいる事をひたすら祈った。



プロポーズ丘公園に着くと、

私は飛び出すように公園周辺に行き、仁くんが居ないか探す。



「仁くーーん、仁くーーん、仁くーーん!!」



街頭を頼りに、

薄暗く少しだけ怖い公園をひたすら端から端まで。



私は僅かな希望を頼りに、

プロポーズ丘公園周辺を隈なく探す。






が、どれだけ探しても……



どれだけ仁くんの名前を叫んでも……



仁くんの姿は見えなかった。



仁くんはもうプロポーズ丘公園に居なかったのだ。