忘れられない恋

『あいつ、ゲイなんじゃない？』


俺は女ではなく、男が好きなのではないかと噂が広まる。


こんな噂を誰が信じるのかと、

最初は俺も笑って否定していたが、

誰も俺の味方をしてくれやしない。



むしろ気持ち悪がられ、居場所をなくす羽目に。



仲良かった友達やフラれた女の子達も良い気はしなかったのだろう。


グルになって俺の嘘の噂を流したのだ。


それによって、俺は大学で友達がいなくなり、一人ぼっちになる。　



それから、俺は一人で行動し、誰とも喋らない。


そして、一人で食堂のご飯を食べる毎日。



窮屈で、妙に時間の進み具合が遅く感じる。



込み上げてくるものを押し殺して、

明るい未来が見えないまま、

一人ぼっちで……



黙々と大学生活を送っていた。



何度挫けそうになったか……


何度諦めようと思ったか……


何度、何度……


何度も自分に語りかけた。



『絶対に負けない』



でもね、心は限界だったよ。



だって、寂しいもん。


俺は苦痛になり、大学を辞めようかと考えたが、辞めるのをやめた。