忘れられない恋

北斗はその後、

私にやってきたことが自分に返ってきた。


暴力の痛み。


さぞかし痛い程、分かったことだろう。



北斗はすぐに私と別れてくれた。



まるで、何かに怯え、逃げるかのように。



それからというもの、北斗の顔を見ることはなくなった。



どうやら県外へ逃げたらしい。


今どこで何をしているか、誰も知らない。



むしろ、どこで何をしようとどうだっていい。



よかったぁ。


これで、辛かった暴力から解放される。



安堵からか、涙が溢れ落ちた。