忘れられない恋

その後、

美優は彼氏に私のことを電話で説明してくれた。



『大事な親友がDVにあっている。どうしても許せないから助けてあげて欲しい』



美優の彼氏は潔く承諾してくれた。


美優の彼氏は二個上で、強面の顔をしていて、とてもガタイがよく、学生の頃はよく喧嘩をしていたらしい。



名前は勝部 瞬太《かつべ しゅんた》。


瞬太は話しを聞くとすぐ、

仕事だったにも関わらず、

私のアパートに向かってくれた。



瞬太も弱い者を痛ぶる奴が許せなかったのだろう。




尚更、女に手を挙げる奴が許せず、物凄く殺気立っていた。



頭にはタオルが巻かれ、作業着は所々、汚れている。


眉間に皺を寄せながら目を鋭く尖らせ、指や首の骨を鳴らし、まさに気合い十分だった。



もう命がある保証はできない。


美優から結空の部屋番号を確認し、チャイムをしつこく鳴らす。