忘れられない恋

三日後、またいつものように、私は職場に出勤する。



「おはよう」



元気のない私は作り笑顔で、いつものように美優に挨拶をする。



正直、仕事が手につかないほど、心と身体は限界で、作り笑顔がぎこちない。



「おはよう。えッ!?どうしたの、そのアザ?えッまた?」



美優は私の口元にあるアザを見て、また驚いていた。



「あッ……これ?今度は転けちゃって」



私の作り笑顔に違和感を覚えたのか、美優は疑問を抱き始める。



「そんな頻繁にアザなんかできる?」



痩せこけていく私を見て、何かの勘違いであって欲しいと思いながら、美優は私の袖を捲った。



「え!何これ!?」



美優は私の腕が無数のアザだらけで目を疑った。



私は美優と目を合わすことすらできず、何も答えることができない。



「……」



「何これ?もしかしてあんた……」



美優は私のアザを見てDVを受けていることを確信する。



それと同時に、私が彼氏から暴力をふるわれていることを知り、驚きを隠せないでいた。



「だから、転けただけだから……大丈夫だって」



私はそれでも、何事もなかったように惚けようとしていた。


私は平気。


ただ強がるだけで助けなんていらない。



どうすることもできないけど、ただただ強がった。



私は平気……だから。