忘れられない恋

一度は変わってくれると信じていたけれど、変わる気配なんてさらさらない。


それどころか、酷くなる一方で前の方がマシに思える始末。



助けてくれる人や逃げる場所なんてない私にとって、苦痛で仕方がない状況だった。




『た・す・け・て』



たった四文字の言葉が凄く長く感じる。



誰かに助けてもらいたかった……




もう私一人じゃ、どうしようもできなかったから。



でも、助けてもらいたかったけど、そんなことを言える勇気なんて私にはない。



北斗に何されるか分かんないから。



私は怯えてしまっていた。



そして、北斗は私のスマホの中身を、よくチェックするようになる。


誰か他の男と連絡してないか、北斗以外の男の連絡先が入っていないかと怪しむばかり。



胃にストレスを抱えるようになったのは、この辺だっただろうか。


止まらない腹痛、そして、吐き気。



さらには目眩……



治るどころか増えていく症状。



「大丈夫か?」



その症状を見て心配はしてくれるけど、心配するのは、たった一瞬だけ。



「俺以外の男と喋るからバチがあたったんだよ!てかお前、バレないように消したよなァ?」



辛かった……



何でかな?


何で信じてくれないかな?


一向に信じてくれない北斗に嫌気をさす。



私は口数がどんどん減っていった。



そして、体重は痩せていき、アザが増えていくばかり。


生きていても楽しくない。



『死にたい』



私の心はボロボロだった。



私は幸せになれないのかな?


いつしか、そう思うようになっていった。