甘くて優しい青春恋物語 ~初恋ジューンブライドの誓いは甘酸っぱい~

 ……こんなコンテストなんて、興味ない。

 ただのカップルの為だけのイベント。私には、どうでもいいもの。

 それなのに、何だろう……この、やるせないような気持ちは。

 何かが足りないような、何かが欠けているような。

 そんなよく分からない感情に支配されかけた時、キーンとハウリングが鳴り響き。

《ではただいまから、ジューンブライドコンテストin2023を行います!》

 といった、異様にテンションが高い司会進行の声で開会宣言された。

 うっわ……声たっか……。めちゃくちゃテンション上がってるじゃん……。

 司会進行が主役ではないはずなのに、このテンションの高さは何なのか。

 そう思いつつ、とりあえずステージの上を見る。

 トップバッターは私でも知っている奴だった。

 確か……乾望遙?だっけ。元プレイボーイだったっていう。

 最近は彼女ができたらしく、プレイボーイを卒業したと風の噂で聞いた。

 彼の隣には彼女らしい気の強そうな女子が、少し困ったように頬を染めていた。