……それでも私は関係ない。
静流と私は、ただの友達……なはずなのに。
「折羽さん、ちょっといい?」
「……私?」
次の授業が移動教室の為、教材を持って廊下を歩いている時。
急に角から現れた女子数人に、声をかけられた。
その中に立川さんの姿もあったから、何となく予想はついた。
だけどここで時間を食うわけにはいかない。もうすぐ授業が始まるし。
彼女たちが授業に遅れるとかを気にしているわけでは、絶対ない。ただの保身だ。
……私は、意地汚い人間だから。
「次移動教室だから、失礼します。」
「っ、ちょっと待ちなさい!」
「え、そう言われても……って、わっ……!」
一回会釈し、急いでその場から離れようとした。
けれど強引に腕を引かれてしまい、成り行きで人のいないところまで連れていかれる。
雑に離された手はジンジンと赤く染まって、女子が出すような力じゃない……と思った。
そう呑気にしてられるのも、その瞬間だけだったけど。
「前々から思ってたんだけど、折羽さんって西条君とどういう関係なの?」
静流と私は、ただの友達……なはずなのに。
「折羽さん、ちょっといい?」
「……私?」
次の授業が移動教室の為、教材を持って廊下を歩いている時。
急に角から現れた女子数人に、声をかけられた。
その中に立川さんの姿もあったから、何となく予想はついた。
だけどここで時間を食うわけにはいかない。もうすぐ授業が始まるし。
彼女たちが授業に遅れるとかを気にしているわけでは、絶対ない。ただの保身だ。
……私は、意地汚い人間だから。
「次移動教室だから、失礼します。」
「っ、ちょっと待ちなさい!」
「え、そう言われても……って、わっ……!」
一回会釈し、急いでその場から離れようとした。
けれど強引に腕を引かれてしまい、成り行きで人のいないところまで連れていかれる。
雑に離された手はジンジンと赤く染まって、女子が出すような力じゃない……と思った。
そう呑気にしてられるのも、その瞬間だけだったけど。
「前々から思ってたんだけど、折羽さんって西条君とどういう関係なの?」

