甘くて優しい青春恋物語 ~初恋ジューンブライドの誓いは甘酸っぱい~

 ……でも今は、ただただ面倒な男になってしまった。

 そして、そうさせたのが私だという事がとても癪だ。

「……静流は私のどこが好きなの?」

 おもむろに、尋ねてみる。

 特に意味はない。意味を持つ事すら、私は面倒になってきている。

 すると静流はあっさりと、あっけらかんと口にした。

「香は面倒見がいいし、俺みたいな男を相手にしてくれるし。何だかんだ言って優しさを捨てれないところとか、でも言う事ははっきり言ってくれるところとか……もう香の全部が好き。」

「……私を好きになっても、良い事ないよ。」

 私に好かれる要素なんて、これっぽちもない。

 昔から私は可愛げがないらしい。それはよく言われていた。

 だから人と関わるのも次第に億劫になってきて、今では静流だけが愚痴を言えるくらい親しい人だ。

 ……はづきんには迷惑かけたくないから、愚痴も安易に言えないし。

 静流の言葉を聞いて、自分の気持ちを言葉にしてみる。

 その途端の事、だった。

「そんな事、絶対ない。」