甘くて優しい青春恋物語 ~初恋ジューンブライドの誓いは甘酸っぱい~

「はづきん、ありがとね。」

《ううんっ。またお話しようねっ。》

 最後にお礼を言い、はづきんとの電話を切る。

 ……はづきんが言った最後の言葉には、重みがあった。

 きっとそれくらい、彼氏を愛しているんだろう。だからあの重みは出せるんだ。

「恋って、変だなぁ……。」

 私はスマホから手を放し、無意識にそう呟いていた。



 翌日。私はいつも通り学校へと足を運ぶ。

 そして、いつも通りに授業を受ける。

 ……だけども、屋上には向かわない。

 どうせ屋上に行けば静流に会う。それはなんとなく気まずい。

 振った人と振られた人とで居る空間ほど、しんどいものはないはずだ。

 不本意ではあるけど、しばらくは教室で過ごそう……。

 四限の授業が終わる事を知らせるチャイムを聞きながら、そう思う。

 いつもならここで席を立つけど、今日はそのままステイ。

 教材を机にしまってから、スクールバッグからお弁当を取り出す。

 その時、「あ。」と声が出た。

 そういえばいつもの癖で、静流と一緒の袋にお弁当箱入れてたんだった……。