今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 流れを変えたくて叫んだ言葉に、エステルは心底ぞっとした。

(これは〝エステル〟のセリフだ)

 チュートリアル戦闘の流れだからなのか、律儀に待っている魔物を見据えたまま、エステルは浅い呼吸を繰り返す。

「エステル、危ない!」

 動揺のせいで一瞬反応が遅れたエステルの前に、木の小さな盾を構えたレスターが飛び込んだ。

 勢いよく盾に激突したネズミを弾くと、レスターは妹を見下ろす。

「俺が守るから怖くないよ」

(このセリフは……知らない)

 命の危険が迫っていたことよりも、そちらのほうがよほど衝撃的だった。

 だからこそエステルはこの状況に活路を見出す。