「今度は親子丼以外も作ってあげるー」
「俺のエステルが天才すぎる……」
額に手をあててうめくレスターはなかなか不審人物めいていたが、エステルはそこまで気に入ってくれたことに対して非常に満足していた。
(それなりに再現できるんだなぁ。でもやっぱりめんつゆ……。それより塩のほうが大事かな。塩さえあればパスタも作れるし、チーズも作れてカルボナーラが食べられる……! 待って、それなら卵を絡めたうどんも食べられるんじゃない?)
食事を終えたばかりなのに、エステルの頭には次々と食べたい料理が思い浮かんだ。
この世界での食の乏しさにどれほど絶望していたかわかるというものである。

