今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 エステルが谷底へ落とされる直前、ゴダンは私兵をゼファーにけしかけていた。

 〝エステル〟だったレスターが言うには時間を止めていたとのことだから、数秒も経たずに体力を削り切られたことになる。

(それはさすがにないと思う。……たぶん)

 エステルが急ぐ間にも、屋敷はゼファーによって粉々にされていた。

 ダイアモンドダストにも似た白いブレスが閃光となって走り抜け、辺りをめちゃくちゃに破壊して弾ける。

 ゴダンの私兵たちはドラゴンに立ち向かおうとせず、叫び声を上げながら逃げ回っていた。

 その様を見てエステルはぐっと胸を詰まらせる。

(人間を直接攻撃してない)