少しずつ鼓動が速くなるのを感じながら、エステルは口を開いた。
「この身体でまだワープの魔法を使えてよかったよ。おかげで間に合った」
(──この、人は)
エステルは信じられない思いでレスターの頬を手で包み込んだ。
「〝エステル〟なの?」
レスターは答えずに微笑む。
それが答えのように思えて、ほろりとエステルの瞳から涙がこぼれた。
(ゲームの世界ならプレイヤーがなるはずだった勇者に、どうして私がなれなかったのか。本来のエステルはどこに行ったのか。なんでお兄ちゃんがあんなに私にだけあんなに甘くて過保護だったのか……。全部、そういうことだったの)
「この身体でまだワープの魔法を使えてよかったよ。おかげで間に合った」
(──この、人は)
エステルは信じられない思いでレスターの頬を手で包み込んだ。
「〝エステル〟なの?」
レスターは答えずに微笑む。
それが答えのように思えて、ほろりとエステルの瞳から涙がこぼれた。
(ゲームの世界ならプレイヤーがなるはずだった勇者に、どうして私がなれなかったのか。本来のエステルはどこに行ったのか。なんでお兄ちゃんがあんなに私にだけあんなに甘くて過保護だったのか……。全部、そういうことだったの)

