今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

「聞こえなかったのか、人間。……手を離せと言ったはずだ」

 首を絞められていたせいで酸素が足りず、エステルはぼんやりとしながらふたりのやり取りを聞く。

「どんな手を使ってここへ来たかは知らないが、私の屋敷で好きなようにはさせないよ」

 ゴダンが指を鳴らすと、廊下から顔を布で覆って隠した私兵が現れる。

(今のセリフ……レナーテを助けにきたときの……)

 エステルがひゅっと喉を鳴らし、必死に呼吸しようとする。

(プロローグを進めなくても、結局ゲーム通りになるってことなの……?)

 エステルを人質に取られて立ち尽くすゼファーを、私兵たちがじりじりと囲んだ。