今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

(それにゴダンはメイナ村を滅ぼすって言った。もしかしたら……プロローグで滅ぶはずだったのにそうならなかったから、本来の流れに戻ろうとしているのかもしれない)

 エステルは大きな天蓋つきベッドに駆け寄ると、絹でできたシーツを容赦なく引き裂いた。

 極上のやわらかさを持った絹は繊細で、少し力を込めれば簡単に裂けてしまう。

(こういうときってシーツで作ったロープで庭に下りたりするけど、うまくいくものなのかな? でもうまくいってもらわなきゃ……)

 エステルには嘆いている時間などない。

 だからこれまでそうしてきたように、自分の未来を掴み取るため、黙々と逃亡の準備を始めた。