今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

「それは……」

 エステルはこの世界が本来迎えるはずだった未来を知っている。

 それを改変したのは、大切な人たちと故郷を奪われたくなかったからだ。

(どんな形であれ未来を変えたのは私なんだから、責任を持たなきゃいけないと思う)

 自身が持つ記憶や知識をゼファーに話すわけにもいかず、エステルはまたうつむいた。

「ゼファーは私にどうしてほしいの? 男爵様のもとに行かないでほしい?」

 エステルはゼファーが答える前にさらに続ける。

「あなたにだけは絶対迷惑をかけないから! なにかあっても放っておいていいし、なにもしなくていいから──」

「もういい」