今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 そんなある日、すっかり村の住民たちに顔を覚えられたラズがエステルのもとへやってくる。

「君の真似をしてみた」

 そう言ってラズが差し出したのは、わずかばかりの塩だった。

「えっ、すごいね!」

 ラズは毎朝、違うものを村に持ち込む。

 魚に貝に海藻、浜辺に流れ着いたものや、海辺に自生する植物、それから狩った魔物の素材など、そして一番大切なのが海水だ。

 知性のある魔物だからなのかラズは人間の生活や文化に興味津々で、先日エステルが海水から塩を作るところをおもしろそうに見ていた。

「君ほどうまくはできなかったが、どうだろう」