今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

「代わりになにをしてあげたらいい? お礼もなしでお願いするなんて悪いよ」

「王が私を私だと認識すればそれで充分だ」

 そう言ったラズは貢ぎ物を捧げる許可を得られたのがうれしいのか、鼻歌を歌い始めた。

 その声は鳥の鳴き声によく似ている。

「じゃあ、こういうのはどう? あなたたちがくれるものと引き換えに、私たちも人間のものをあげる。一方的にもらうのは申し訳ないから、交換にしよう?」

 魔物の本能を理解できないエステルにとってできそうなことは、これが精いっぱいだった。

 エステルはゼファーからのなにか言いたげな視線を意図的に無視する。