今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 控えめに言ったが、エステルの一番の懸念はこれを機にゼファーが魔王としての一歩を踏み出すのではないかということだった。

「そんなものになったところで煩わしいだけだ」

 しかしゼファーの回答は単純だった。

(ゲームのゼファーも、魔王として部下を率いて人間を滅ぼすっていうよりは、勝手に魔王って呼ばれて担ぎ上げられてる感じだったけど……)

 ラズは砂に膝をついたまま、悩むエステルと特に反応しないゼファーを順番に見た。

 もう言うべきことは伝えたと思っているのか、視線を送るだけで言葉を重ねようとはしない。

 代わりにゼファーがエステルに向かって口を開いた。