今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

「あのう、どちらさまでしょう。私はエステルって言うの。こっちはゼファー」

 エステルがどきどきしながら自己紹介をする。

(さっき魔力を感じたから来たって言ってた。目的はゼファー?)

 セイレンはふたりの名前と顔を覚えるように交互に見ると、うんうんとうなずいた。

「私はセイレンのラズ。君たちは人間? それとも私に近いもの?」

 敵意を感じないことにほっとしながらも、エステルは気を抜かずに答える。

「私は人間だけど、ゼファーは違うよ」

「ふうん。今まで見たことのないものだ」

 ラズは不躾なくらいまじまじとゼファーを見る。

「陸には変わったものがいるね」

「ええと……そうだね」