今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 冷たい声が聞こえ、エステルは慌てて首を左右に振る。

「だめ!」

 どこからどう見ても魔物だが、人語を介している。

 それを問答無用で殺すのはさすがに後味が悪そうだった。

「もし悪い魔物だったらそのときは逃げよう。そうじゃないかもしれないから、まずは話をしてみようよ」

「呑気な」

 殺意を隠そうともしないゼファーのせいで、エステルの小さな心臓が激しく音を立てる。

(つい忘れがちになるな。ゼファーが好戦的で残虐な性格の人だって)

 改めて彼が本来は魔王なのだと思い出しながら、エステルはきゅるんとした目を向けてくるセイレンに話しかけた。