今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 エステルは波打ち際に駆け寄り、しゃがんで海水に触れた。

 ひんやりと冷たい水を手ですくって顔に寄せると、ほのかな潮臭さがある。

「この海水をうまく使えば塩も手に入りそうだけど、ちょっと村からは遠すぎるよね」

「素直に私を頼ればいいものを」

「便利だからって利用するのは嫌だな」

 エステルは立ち上がり、濡れた手を無意識に服で拭ってから少し後悔した。

(ただでさえゼファーは持っている力に振り回されてるんだから)

 彼が女神によって封印されたのは、この世界に生きる者としては危険すぎる力を持つからだ。