今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 休憩のあとは騎士団の詰所に戻ってレスターを待つ予定だったのに、なぜかエステルは真っ白な砂浜に立ち、清々しい潮風と波の音に包まれていた。

「ねえ」

「なんだ」

「私、海は自分の力で行くって言わなかった?」

 ゼファーはエステルの言葉を無視した。

 そう、彼女たちがいるのはどこからどう見ても海辺である。

 酒場を出たエステルは、ゼファーに抱えられて突然空に連れていかれたのだ。

 そして彼の言う通りに目を閉じていたら、海に到着していたのだった。

(なんで連れてきてくれたんだろう? 行きたいって言ったから?)