今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 笑っている姿が珍しく、エステルは無性にフードの中を暴きたい衝動に駆られた。

「少しは人間のこと、好きになりそう?」

「魔法も満足に扱えない脆弱な下等生物を好む理由があるのならな」

「私もその下等生物のひとりなのに」

「自覚があるようでなによりだ」

「ひどい」

 く、とくぐもった声が聞こえてエステルはまた驚いた。

 あのゼファーラントが喉を鳴らして笑ったらしい。

(嫌われてる感じはしないのに)

 まずい食事の衝撃も、ゼファーの珍しい姿のおかげで帳消しになる。

 エステルはなんだか満たされた気分で会計を済ませたのだった。