今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

「なんだ」

「本物かなと思って」

「この私が人間にでも見えているのか」

「そうじゃないよ。どうしてこんなところにいるかわからないんだもの」

 村を出るとき、エステルはきちんとゼファーにも街へ行く旨を伝えた。

 興味はないとばかりに素っ気なく対応されたのを今も覚えている。

「街に来たかったの?」

「こんな人間臭い場所など、頼まれても来るか」

「じゃあどうして……」

 言いかけたエステルは、ゼファーの頬を両手で包み込んだままはっとした。

「私とお兄ちゃんが心配で来てくれたの?」

「調子に乗るな」

「乗ってないもん」

 すかさず答えてから、エステルはくすっと笑った。