今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

(誘導されてる?)

 エステルの足は自然とひと気のない道へ向いていた。

 それなのに嫌な気配は消えるどころか、先ほどよりも強くなっている。

(今からでも戻るしかない)

 きびすを返そうとしたエステルは、いつの間にか背後に立っていた人物に勢いよくぶつかり、その場にひっくり返った。

「ご、ごめんなさ──え? どうしてここにいるの?」

 立ち上がるのも忘れたエステルの視界に映っているのは、どこからどう見てもゼファーだった。

 機嫌が悪いようで眉間にしわが寄っている。

「それはこちらの台詞(セリフ)だ」

 エステルの身体がふわりと浮いて、勝手にゼファーのもとまで運ばれる。