今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 そしてメイナ村から引き返す商人の馬車に乗せてもらい、ゲームならば一分も経たずにたどり着く城下町まで三日かけて到着した。

「お兄ちゃん、すごいねぇ」

「エステルは初めて来るんだもんな」

 商人に報酬を支払って別れたふたりは、しばらく門を入ったところで立ち尽くしていた。

(イクサガの『エステル』みたいに、私もワープの魔法が使えたらいつでも来られたんだけど。どうして全然魔法を使えないのかな)

 右を見ても左を見ても人がひしめいている。

 美しい象牙色の石壁でぐるりと守られた街は、メイナ村とは比べものにならないほど人間の世界として発展していた。

(都会と田舎の差ってこんなにあるんだ)