今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 残りの菓子をフェンデルが切っている間、エステルはふとゼファーのなにか言いたげな視線に気がついた。

「食べる?」

 菓子を差し出されたゼファーが目を細める。

「あの女にはやらんほうがいい」

「どうして?」

「なんだ、ちびちゃんの手作りを独り占めしたくなったか?」

 茶化したフェンデルを無視し、ゼファーはもう一度言った。

「やめておけ」

「だからどうして──」

(あ、もしかして)

 エステルはゼファーの服の裾を引っ張り、口もとに手をあてて声をひそめる。

「……強い魔法が使えるようになっちゃう、とか?」

「断定はできんが」