今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

「今はレナーテとデート中だからだめだよ」

ディルクはレナーテの薬草採取の手伝いをするため、村を離れている。

「へえ? どこでデートなんて言葉を覚えたんだ、おちびちゃん」

 少し気が逸れたのか、フェンデルが楽しそうに言った。

「フェンデルが思うよりずーっと大人なんだからね」

「そりゃあ初めて知ったな」

 雑談をしながら作業をし、やがてすべてのベリーの果汁を搾り終えた。

 目の細かい布で何度も漉(こ)してゴミや種を取り除き、果汁を鍋に移してようやく火にかける。

 エステルは焦げつかないように木べらで鍋を混ぜながら、苦手な力仕事でぐったりしたフェンデルを振り返った。