今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

「……うん」

「ただ広くして氷で包んだだけじゃないのよ。崩れないように、天井を補強したと言っていたわ。私、同時にいくつも魔法を使ったなんてわからなかった。見える部分しか気づけなかった……」

 エステルを抱きしめるレナーテの手が少し震えている。

 寒さのせいではなく、見たものへの畏怖と衝撃による震えだとエステルにはわかった。

「でも一番怖いのは」

 レナーテがエステルを連れて、前から置いてあった木製の棚の前に立つ。

「これにも魔法をかけていたの。……時間を止める魔法ですって」

「え」

 さすがのエステルもレナーテの言葉に驚いた。

「時間って……止められるの?」