今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

(ゲームの外から来た人間だから、余計にこんな気持ちになるのかも。……だけど、長い間身動きも取れずにここでたったひとりなんて寂しすぎるよ)

 プロローグで滅びる村だってそうだ。

ゲームをするときにはただのイベントとしてしか受け止めていなかったが、今のエステルにとっては違う。

 メイナ村の住民はちゃんと生きていた。

 ゲームではひとつかふたつしかなかった会話の内容も、生きているのだから当然エステルの問いかけによって無数に変わる。

ここは設定だけの世界ではなく、命が息づいている世界なのだ。

(未来を知ってる私が守るんだ)