今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 地下へ続く階段の前に呆然としたレナーテが立っている。

「レナーテ、なにがあったの?」

 エステルが声をかけると、ぼんやりしていたレナーテがはっとした様子で彼女を見た。

「私にもなにがなんだか……。見てもらったほうが早いと思うわ」

 レナーテがエステルの手を引いて氷室への階段を下りる。

 下から舞い上がった風がひゅうっとエステルの頬を撫でると、小さな身体はあまりの寒さにふるりと身震いをした。

「いつもより寒いね」

「……そうね。この先はもっと寒いわ」

 せめて手が冷えないようにという気づかいなのか、レナーテがぎゅっとエステルの手を握り締める。