今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 エステルは少し悩んでから、自分の胸にそっと手を当てた。

「……村が滅ぶのは嫌だよ」

「そうか」

「みんなが死んじゃうのも、嫌」

 それはエステルがこの世界でずっと抱き続けている願いだった。

「どうしたらいいんだろう……」

 ゼファーはエステルを膝に乗せたまま、視線を彼女から眼下の景色へ移す。

「魔物以外の生態系にも影響が出るだろうな」

「……うん」

「単なる薬草でさえ、効果が変わるやもしれん」

 はっとエステルが身を乗り出す。

 うっかりバランスを崩しそうになった彼女を、ゼファーがさりげなく支えた。