今は魔王の手も借りたい。~転生幼女のほのぼのチートスローライフ~

 しかし一応彼の腰くらいまでの大きさはあるはずで、見えないというのは大げさだった。

「い、いつか大きくなるの! それより早く下ろしてよ! 危ないでしょ!」

「ほう」

 切れ長の目がゆっくり愉悦の色を浮かべたかと思うと、ゼファーラントは唐突にエステルの身体から手を離した。

「わああっ!」

 地面に落ちる衝撃に備えたエステルが目を閉じて悲鳴を上げる。

 だがその身体が土まみれの地面に打ちつけられることはなかった。

「あ……あれ……?」

 目に見えない力がエステルの身体を包み込み、地面から数センチのところで浮いている。