「……それでさ。ベアトリスは王都を危機に陥れたってことで、娘に甘いヴィオレ伯爵もカンカンに怒っていたらしい。王も今回の件は厳罰に値するってことで、許しがあるまではあいつ謹慎だってさ」

 昨夜から長く掛かった事情聴取から帰って来られたルーンさんとライリーさんは、私たち夫婦が朝食を終えて庭園でお茶をしているところに合流した。

 疲れていたルーンさんだけど、シリルが容赦なく昏倒させた聖女ベアトリス様とエミリオ・ヴェルデが連行されるところまで気になって見て来たので、彼らのくだされる処分についても聞いて来たようだ。