「なにがですの?」
「なにがって……急に呼び出された上に時間もなく、ドレスだって有り合わせなのですよ」
「しかたないわよ。王妃様からのお呼び出しですもの」
リリィの手元に手紙が届いたときには、舞踏会までもう一週間を切っていた。ドレスなら伯爵邸に山ほどあるから問題ないと言ったが、マノンは不服そうだ。
「ジョナス殿下と相手の女にだってお会いするかもしれませんのに」
「ええ、そうね」
「せめてエスコートをしてくださる方がいらっしゃれば……」
「大丈夫よ、一瞬だもの。きっと誰も気にかけたりしないわ」
マノンを安心させるためにそう言ったものの、さすがにパートナーを連れずに舞踏会に参加するのは気が重かった。
エスコートを引き受けてくれる男性が誰もいなかったのだ。
幼いときから第四王子の許嫁だったため、異性の友人はまったくいない。リリィに兄弟はおらず、親族も年頃の独身男性はすでに恋人との参加を決めていた。
伝手を頼ってパートナーになってくれそうな男性を探したけれど、ことごとく断られた。第四王子の許嫁でありながら悪女のうわさの立ったリリィにかかわると、宮廷での立場が悪くなると思ったのかもしれない。
「なにがって……急に呼び出された上に時間もなく、ドレスだって有り合わせなのですよ」
「しかたないわよ。王妃様からのお呼び出しですもの」
リリィの手元に手紙が届いたときには、舞踏会までもう一週間を切っていた。ドレスなら伯爵邸に山ほどあるから問題ないと言ったが、マノンは不服そうだ。
「ジョナス殿下と相手の女にだってお会いするかもしれませんのに」
「ええ、そうね」
「せめてエスコートをしてくださる方がいらっしゃれば……」
「大丈夫よ、一瞬だもの。きっと誰も気にかけたりしないわ」
マノンを安心させるためにそう言ったものの、さすがにパートナーを連れずに舞踏会に参加するのは気が重かった。
エスコートを引き受けてくれる男性が誰もいなかったのだ。
幼いときから第四王子の許嫁だったため、異性の友人はまったくいない。リリィに兄弟はおらず、親族も年頃の独身男性はすでに恋人との参加を決めていた。
伝手を頼ってパートナーになってくれそうな男性を探したけれど、ことごとく断られた。第四王子の許嫁でありながら悪女のうわさの立ったリリィにかかわると、宮廷での立場が悪くなると思ったのかもしれない。



