テントを武装した人間が次々と現れ、破壊していく。銃弾が飛び交い、普段は冷静なメンバーたちの口から悲鳴が漏れた。

「ミンジュン！！一花を連れて逃げろ！！」

ヨハンが叫び、ミンジュンは「わかった！」と返し、一花の手を引く。何かあった時のためにRH nullの輸血も持って。

だが、武装した集団からの攻撃は止まない。必死に走るミンジュンと一花だったが、ミンジュンの体がピタリと走るのをやめる。

「ッ！」

ミンジュンは足元を見た。足から血が流れている。銃弾に当たってしまったようだ。

「ミンジュン！」

一花が顔を真っ青にし、ミンジュンの手を引いて近くにあった遺跡のような建物の中へと連れて行く。建物の中はどこか空気がひんやりしていた。

「ミンジュン、すぐに処置をするから！」

一花はそう言い、医療器具を出そうとする。だが、ここで処置をしている間にあの集団がやって来るかもしれない。ミンジュンは一花の手を掴み、「俺はいいから。一花、お前は早く逃げろ」と言う。