「アベルから色々聞いた。おまえ自らの努力を……それがどんな目的のためであれ、結果的におまえの導きでバーセンハイムが豊かになり国力が上がったということを」
まさか、ですわ。
あのカイン王太子から、そんなふうにお褒めの言葉をいただけるなんて。
「おまえがどれだけ頑張ってきたか、オレは知ってる。今まで誰にも認められず褒められずとも、おまえはよくやってきた……よく、頑張ったな」
そんなふうに暖かな笑みと眼差しと言葉で言われて、頭をゆっくりと撫でていただけるなんて……。
本当に、思いもよりませんでした。
今まで、誰もわたくしを褒めてくれませんでした。
誰かのためと己を奮い立たせて……推しカプのしあわせのためと言い聞かせて……。
でも、わたくしも…やっぱり誰かに褒めてもらいたかった。認めていただきたかったのです。
お父様にも、お母様にも、抱きしめられたり頭を撫でて貰えなかった哀れな愛されない子ども……それが、本当のわたくしなのです。



