向かってきたマジックウルフボスの巨体に怯むことなく、カイン王太子は突っ込んでいきました。
わたくしもマジックウルフの目くらましとして、顔のあたりに炎を燃やします。
「はぁあああっ!」
カイン王太子の裂帛の気合いとともに振り下ろされた白刃は、見事マジックウルフのボスの首を切り落としました。
「ガウウッ!」
「シシ!!」
しかし、とんだその首はお姉様を護っていたシシの肩に噛み付いたのです。
「燃えなさい!」
わたくしが命じるとマジックウルフのボスの頭は一気に炎に包まれ、そのまま燃え尽きてしまいました。
あ、ちなみにわたくしの炎は人間には影響ないのでご心配なく。
「リリアナお嬢様……お怪我は?」
「わたくしはいいの!それよりあなたが…ああ、わたくしのためにこんなに血が……ごめんなさい!シシ……ごめんなさい」
シシがそう声をかけると、お姉様がぽろぽろ涙をこぼしながら治癒魔法をかけようとしますが……シシは出された手を握りしめました。おや?
そして……ああああっ!遂に!!
シシが、お姉様を抱きしめましたわあああっ!
(歓喜)



