30分ほど経ったでしょうか。だいぶマジックウルフの数も減って参りました。
でも、さすがに戦いなれてないお姉様やキュカやフラン王子の疲労が濃くなってきてますわね。
マジックウルフのボスはまだ倒せておりません。
手下を小出しにして、少し離れた場所から威嚇するのみですの。こちらを疲れさせ仕留めるつもりだ、とはカイン王太子の言ですが…悪知恵が働きますわね。
わたくしが本気を出せば一瞬でカタがつきますが、森を燃やさない自信はありませんし、何より今はそれぞれのカップルの仲を深めるチャンス。仲人のために我慢ですわ!もちろん、本当に危機になったら有無を言わさず本気になりますがね。
「ボスをどうにかしなければいけないな…マルガレーテ、あのボスをこちらへおびき寄せることはできるか?」
カイン王太子からそう訊かれて、にっこり笑って見せます。
「お安いご用ですわ」
「ギャン!!」
パチン、と指を鳴らすと、マジックウルフのボスの足元に炎が出現。いくら魔法に耐性がある魔物でも、ずっと燃え盛る業火の中で平気ではありません。
わたくしの狙い通り、マジックウルフのボスはカイン王太子の近くへ走ってきましたわ。



