【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!



「じゃあ早速、引っ越し準備しないとな」

「え? あ、うん……」

 いよいよカオルとの同居生活が始まるのか。そう思うとなんだか緊張する気がする。

「ミク、俺はお前の味方だから。 俺には何でも言ってくれ」

「うん、ありがとう」

 私はカオルとなら、幸せになれる……? カオルとなら、この先も生きていける……?
 そんなの分からない。 だけど私は、ずっとカオルに甘えてきた。だからこそ、私はカオルとの結婚で自分を変えたいと思った。

「……ねぇ、カオル」

「ん?」

「私、あなたと生きていく。この先もずっと、あなたと生きていくから」

 カオルはそんな私の手を握りしめると、そっと顔を近付けて唇を優しく重ねる。

「俺もその言葉が、ずっと聞きたかった」

 カオルと私は、もしかしたら運命の赤い糸で結ばれていたのかもしれない。 
 ベタかもしれないけど、今ならそう思える。 そう思わせてくれたのは、正真正銘カオル本人だ。

「……カオル、私を幸せにして」

「当たり前だ。そのために俺は、ミクと結婚するんだ」

 こんなに優しいカオルとの結婚は、私にとって大きな転機になりそうだ。
 私はいつか、カオルと結婚して良かったと思えるだろうか。