【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!



 そのままベッドに押し倒された私は、思わずカオルを見つめてしまう。

「……か、カオル?」

 カオルは私の頬を優しく包み込むように触れる。

「言っておくけど、俺はいつでもミクのこと抱きたいと思ってるから」

「えっ……?」

 カオルのこんな真剣な眼差し、初めてかもしれない。

「お前のことが大事だから、ずっと我慢してたけど。 本当は早くミクを抱きたくてたまらないってこと、分かってる?」

 そんなこと言われたら、私は何も言えなくなる。
カオルと婚約した時から、私はカオルの妻になる覚悟なんてなかった。
 カオルに愛されることが、こんなにも怖いと思わなかった。 私なりにカオルのこと大事にしたいと思っていたけど、やっぱり好きな人がいる私にとって、カオルとの結婚は罪悪感しかなかった。

「あの、その、それは……」
 
「そのくらいミクを愛してるってこと、頭に刻み込んでおけよ?」

 そうやってカオルは私の上から退いたけど、私の心臓はバクバクしてうるさい。
 ドキドキして顔が赤くなってしまう私に、カオルは「お前は、俺が必ず幸せにする。だから俺についてこい、ミク」と真剣な顔を見せる。

「……うん」

 カオルの真剣さが伝わって、余計ドキドキした。