【完結】婚約破棄を望んだのに、なぜか愛で埋め尽くされそうです!



 ていうのも、カオルが私にはピンクが似合うから髪色もピンク色にしたらと言ってきたのだ。
 まあ実際ピンクは好きだし、そういうのもありかなと思って受け止めている。

「よし、後は服だよね……」

 今日はまあ、一応デートだし……ワンピースでも着ていこうかな。
 ワンピースは楽だし動きやすいし、一枚でスタイリングが決まるしね。

 そういえば今日、最高気温何度だったけ?と思いスマホを開き、今日の気温を調べる。
 日中は上着はいらないみたいだけど、夜は肌寒くなりそうなので羽織るものはあった方が良さそうだ。
 クローゼットから白色のカーディガンを取り出し、それを羽織り、午前九時過ぎに私は家を出た。

 待ち合わせした場所にはバスで向かうことになっていたので、ICカードをタッチして時間通りのバスに乗り込んだ私は、カオルに今バス乗った。とメッセージを送る。
 カオルからは一言【了解】と返信があった。

 カオルとのデートは悪くないけど、カオルに気を遣わせてるみたいで、なんだかいつも申し訳ない気持ちになる時がある。
 こんなこと、カオルには内緒だけど。

 待ち合わせ場所にバスが到着したのは約束の時間の十五分前だったのに、カオルはすでに到着していたみたいだった。