そんな彼女に渦巻いていた感情が一気に分散し

代わりに湧き上がった欲と熱にヒートした感覚になった。


そして、気づけば彼女の頭を抱え込み、その口唇に


深く深く、口付けていた⎯⎯⎯。



彼女はキスが深くなればなるほど甘い声をもらす。


そして、苦しくなると僕のシャツを握り

潤んだ目で上目遣いに僕を見つめてくれる。


それが可愛すぎて……僕の理性はほぼ焼けきれた。



「瑠花……はぁ、」

( 可愛い……好き )


「まっぁ…っ…り、とっ…」

「可愛い……」

( 僕だけしか見えないね )


「くる……んっ、しいよ…、ふぁ」

「うん……でももう少しだけ…」

( もっと欲しい、僕の……僕だけの瑠花… )


⎯⎯⎯という副音声つきの言葉を零しながらひたすら(むさぼ)ったのだった。